暗空さんの投稿ブック

今回は福井の無名デッキクリエイターであるリアさんとの共同投稿ということで、初の試み・対談形式を使用しています。「暗空さんは寒い」という各所からの発言に対しての、「複数人でやればきっと寒くない」という発想による苦肉の打開策であることは内緒です。

暗空（以下、暗空）「という訳で、早速ですがリア先生、2EXに於いて注目クリーチャーて何だと思われます？」

先生（以下、先生）「ウルフです。ウルフ最強。断言します。」

暗空「ウルフは最強ですね。でも今回は、そうじゃなくて、新作クリーチャーの中から選んでくださいよ。」

先生「では、スカージです。スカージ最強。断言します。」

ゼファー（以下、病弱）「つうかクリーチャーじゃありませんが。あとデッキじゃなくてブックなんですが。」

暗空「あのカードはバリア張ってコーングース決めてアーシェ打って逃げようと言う、従来のチキンセプターに大打撃を与える事が出来ますね。それでは、次点はどうでしょう？」

先生「次点はコロッサスです。コロッサス最強。スカージより強いです。」

暗空「ええっ、あんなデコイにあっさりやられる上、アイテムも使えない、しかも重い、イラストが汚い、モロックのポンコツ失敗作みたいなクリーチャーの、一体どこが？」

病弱「さっきのは無視かい。ってかスカージより強いなら次点じゃないじゃありませんか。次々に最強の敵が現れると言う少年誌にありがちな展開ですか。あ、イラストは『汚い』じゃなくて『面白い』です。」

先生「甘いな、コロッサスを見て弱いと思った全国の鈍感セプターよ。」

暗空「待った。二人の対談なのに、他のセプターを敵に回す発言をしないでください！」

先生「敵に回してなどいない。ただ、喧嘩を売っているだけです。」

暗空「む、まあそれなら別にいいか。今後は誤解を招かないよう気を付けてくださいよ。全く。」

病弱「置いてけぼりですか。あ、『二人の対談』なんて書いてある！ あとから私が台詞を書き足していることがモロバレですか。或いはやはりリアさんは暗空さんの別人格ですか。いやむしろ暗空さんが…」

先生「ＳＴ７０・ＨＰ７０・１２０Ｇというのは、言ってみればスチームギアが常にグレイブを装備し続けて歩いているようなもの・・・。それをカード１枚で実現している。つまり、アイテムを使えないから弱いとかみんな言っているが、最初からアイテムを装備しているのと遜色ないコストパフォーマンスを誇っているんだよ。」

暗空「なるほど。しかし、ファルコンソードを装備したサイクロプスと例えた方がどちらかというと強そうに聞こえますよね。」

病弱「アイテムを壊されないと言う前提に立てば、先制が付くサイクロプス＋ファルコンソードの方が本当に強いと思いますがどうか。どうでも良いですけど。」

先生「デコイやカウンターアムルに弱いことは認めるが、今作ではそれらのカードはコストアップし、より使いにくくなった。そういった背景事情もコロッサスを後押ししている。」

暗空「いわゆる、水ようかんの法則というわけですな。」

先生「それを言うなら目玉もくり抜くタケノコゲームだろう、暗空君。」

病弱「どっちも分かりませ…」

暗空「おっと、そうでした、失礼。では前置きはこのくらいにして、そろそろブック解説をお願いします。」

暗空「何か、随分パンチ力の高いブックですね。では、解説を。」

先生「このブックは、コロッサスの能力を最大限に引き出すことを目的として構築したブックです。まず、コロッサスの特筆すべきは、言うまでもなくロードクラスのサイズのクリーチャーを条件なしに置けること。７０という、パイロドレイクやマッドマンをも殴り殺せるＳＴは驚異的です。更に、ボージェスを置けば先述の、デコイに弱いという弱点も解消です。そして、バルキリーやバトルギアと言った、援護系クリーチャーとの相性も非常によい。」

暗空「コロッサスを削るためだけに、貴重なカードを生け贄にしてデコイを呼ぶアクションは、確かにリンカネーションも弱体化した今作では考えにくいですな。」

先生「しかし、対戦相手３人はこのブックを使うあなたを目の仇にし、日頃のウラミツラミを晴らすべく、デコイ４・カウンターアムル４・３人合計で２４枚というコロッサス超対抗ブックを組んでくるかもしれません。」

暗空「先生はよほど多くの方に恨まれているんですね。」

病弱「暗空さんがコロッサスブックを使っていると仮定しているのですよ。分からないとは恐ろしいことです。みな、自分のことは意外に見えていないものですね。さて、コロッサス対策に対しては？」

先生「そこで、定番のスクロール・フュージョンの出番です。これで、コロッサスパンチが効かない相手に対しても常にプレッシャーを与え続けることが可能になります。」

暗空「僕も、はじめてマリオ３をやったとき、１−４の横スクロールステージでは苦労したものでした。」

病弱「セカンド以降、『スクロール』は『巻物』と呼ばれております。日本語に訳しただけですが。マリオは５−９の斜め上強制スクロールがアツいと思います。一旦タイミングを逃すとめちゃめちゃ忙しくて楽しいです。１−４は２人プレイ時に白キノコを出して相棒にパタパタの羽を掠め取られてこそ華。」

先生「また、周回回復しないコロッサス生存率を上げるため、キュアーを入れてみました。ライフストリームとどちらがいいのかは、今後の研究課題です。そして、コロッサスで相手の高額地を幸運にも奪い取れたときは、ランドトランスで資金に還元することで、コロッサス使用後のデメリットもうち消してしまうことが出来るわけです。私の予想ですが、レベル１のコロッサスは皆アイテムを節約するので死ににくいけれど、高レベル土地のコロッサスはすぐに逝ってしまいそうな感じがするので。」

暗空「なるほど。侵略後の事も考えている辺り、先生は非常に抜け目がない。」

先生「ネタデッキながら、ポテンシャルはかなりのものだと思いますし、周囲の環境に応じた改良の余地も大いに残されている自信作です。コロッサスに限らず、2EXでリンカネーションとデコイが弱体化した事により、今までの環境では日の目を見る事が出来そうになかったクリーチャーも、ネタレベルを越えて戦場で活躍出来る機会が増えたと思いますので、皆さんもどんどん使えるクリーチャーを探してみてください。」

暗空「そうですね。今回は貴重なお時間を解説に費やしていただき、ありがとうございました。また機会があったらよろしくお願いします。」

〜２００２年９月３０日・暗空宅デク回し１３時間プレイの現場より〜

病弱「終わってしまいましたか。バニシングレイの登場率とか、スタチューをばらまきに入れるのはどうかとか、いろいろ聞きたかったのですが。つうかそんな貴重な時間をデク回しに使うのはどうなんですか。あとデッ（しつこい）」